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心臓 [book]

久しく読書をしていない。。。

確かに忙しかったのは事実だが、本を読む時間がなかった訳ではない。
いつも言っているように、私は読書が嫌いです!
なので、気分が乗らないとまったく読みません。。。
でも本は買ったり借りたりしているから溜まっていく一方・・・。
なのでちょっとムリしてその気を出してみました。

今回読んだのは・・・、

 

 

 

ブレイズメス1990

ブレイズメス1990

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: 単行本

 

海堂 尊 : 「ブレイズメス1990」

 

~あらすじ~
国際学会に出席する垣谷に同伴してフランスのニースに降り立った世良。世良には院長の佐伯から学会に出席する心臓外科医・天城雪彦にメッセージを届けるという特命を帯びていた。学会をドタキャンした天城を探しにカジノに足を運んだ世良は天城を見つける。そして特命を果たすため、天城とのギャンブルの末に天城を説得することに成功した。
その後、東城大学医学部に招聘された天城は、心臓手術専門の病院「スリジエ・ハートセンター」の着手を表明し、高階をはじめとした医師達と険悪な雰囲気となるが、世良は佐伯の命で天城の身の回りの世話役となる。さらに天城は次なる大きな一手を仕掛けるため、自ら確立した術式である“ダイレクト・アナストモーシス”を東京国際学会での公開手術で披露することを宣言する。天城が自身を快く思わない反対分子を抑え込んだ末に、東城大学医学部の運命を賭けた公開手術が始まった。

 

購入したのは昨年の夏。
半年以上も本棚で寝かせて熟成されきった1冊。
とりあえずは海堂さんの作品から手をつけてみました。

設定としては前作の「ブラックペアン1988」の2年後。
なので登場人物は前作とほぼ一緒。
研修医だった世良は一端の医者になってるし、佐伯教授は相変わらず迫力満点な感じだし、高階は総合外科学教室の中心人物になりつつあった。
そして今回の主人公の天城雪彦。
全世界で天城にしかできない『ダイレクト・アナストモーシス(直接吻合法)』と言う術式を確立させた天才外科医。
そして金持ちしか相手にしない拝金主義者。
患者の全財産の半分をカジノで掛けさせて、患者の運のよさは計る。
ギャンブルに勝てば手術を受けられて、負ければ手術が受けられない。
一見ムチャクチャな医者に見えるが、読み進めていくうちに天城の命や医療に対する想いが語られていく。
目の前の命を救うことと、多くの命を救うことの違い。
前者が高階で後者が天城。
医者としての矜持をぶつけあい、そして天城は前へ進み高階はその場に立ち尽くす。

ステキな話でした。
現在の高額な医療費が背景にある、今の日本の医療事情。
より多くの人に医療を受けさせる事を切実に考えている天城にちょっと泣けてきた。
作中での天城の言葉、

「医療あっての患者。医療がなければただの病人。病人は医療がなければ永遠に患者になれない」

医療を受ける事ができない病人。
そうなんだよね。
経済的に医療受けれない人って相当いて、病気で倒れて救急車で運び込まれてくる人が結構います。
お金がある人が助かって、お金がない人は助からない。
そんな現状がいまの日本にも確かに存在している。
悲しい事だけどそれが現実なんです。

こんな事を改めて考えさせられた作品でした。
オモシロい作品だったんだけど、自分の働いている病院で出会う患者の事を考えるとちょっと切なくなってくる作品でもありました。
医療とお金。
難しい問題ではあるけど、なんとかしないとね。。。( ̄o ̄)o


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みみくり

ご無沙汰です!!!
ソネブロのIDが記憶からブッ飛んで・・・早3ヶ月☆
元気だった?
地震の影響は大丈夫??
とりあえず、記事がUPされていて安心しました♪
by みみくり (2011-04-12 15:35) 

edi

みみくりさん>
けっこう頻繁に記憶ぶっ飛んでないか?( ̄∀ ̄;;)

こっちは大丈夫だよ。
同じ関東でも神奈川は比較的揺れも小さいし回数も少ないから。
しかし今後が心配。関東周辺が揺れまくってるから油断できない感じだよ。。。
by edi (2011-04-13 10:07) 

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