祭騒 [dialy]
嵐は突然訪れた!!
委員会も終わり終業時間は過ぎた。
だが手術終了後の後片付けを手伝うのがこの病棟の暗黙の了解。
そのしきたりに習い手術終了を待つ事にした。
そんな訳で休憩室でまどろんでいると、日勤のNurse Yさんが乱入!
そして、私を嵐へと誘う言葉が発せられた・・・、
Yさん:「ediさん!イマ連絡があって・・・」
やっぱりきたか・・・。
急性期病棟特有の波。
忙しさと暇が大きなうねりを伴って襲い掛かる病棟。
そしてYさんが発した言葉は・・・、
Yさん:「緊急OPEになるみたい・・・」
edi:「まだOPEやってるけど・・・?」
Yさん:「救外にレベル300がいて、手術室に直入するみたい。」
edi:「わかりました。とりあえず片付けに入ります・・・。」
そう言って手術室の更衣室に向かう。
白衣から青い術衣に着替え、ペーパーの帽子とマスクを装着。
ゴムのサンダルに履き替え手術室に入った!
手術を受けた患者はすでに手術室から退室しており、2人のNurseがバタバタと後片付けに追われている。
edi:「手伝いに来ました~♪」
Tさん:「あっ!ありがと~。」
そんな社交辞令をかましつつ片付けをしている横で次の手術の準備を始める。
片付けと次の手術の準備を同時進行で進めていると、救急外来か次々に情報が入ってきた。
「救外のレベル300は準備が出来次第オペ室に直入!」
「(麻酔科)S先生が(気管)挿管しに行ったよ~!」
「ediっち、器械出しやって!!」
そんな罵声が飛び交う手術室。
その言葉の中で気になる言葉が頭の中でリフレインした。
「ediっち、器械出しやって!!」
・・・、えッ!?
その言葉の意味に気がつき、その言葉を発したNurse:Tさんの方をジッと見つめてみる。
すると、その視線に気がついたのか・・・、
Tさん:「器械出しを・・・、お・ね・が・い♡」
edi:「・・・はい。( ̄∀ ̄)p」
実際にはそんな言い方はされていないが、受けた印象はそんな感じ。
ICUが誇るビューティーNurseのお願いに、あっさりと次の手術の直接介助が決まった。
午後半日でしかも委員会だけの勤務。
病棟での仕事はないはずだったのに・・・。
そしてドタバタで患者さんが入室し手術がスタート。
緊急らしくバタバタとした手術。
手術室内には術者の2人と介助のNurse2人以外に、外科部長や当直師長、ICUから駆けつけた手伝いNurseの他に、何故かセンター長まで入ってきていた・・・。
なんなんだ、このお祭り騒ぎは・・・?( ̄Д ̄;)p
術者が必死にで手術をし、その術者に怒鳴られながら必死に機械を出す私。
周りの雑音がまったく入らないような状況まで追い込まれてしまった時。
手術は終った・・・
所要時間は25分。
アッと言う間に終った手術。
患者さんは無事にICUへ入室した。
手術が終ったとき、手術室には機械出しをしていた私と外回り(間接介助)のTさんしか残っていなかった。
時計を見ると19時過ぎ・・・。
感覚的には4~5時間の手術を終えたような疲労感がずっしりとのしかかる。
嵐が去った手術室で後片付けをしていると、ICUから片付けの応援がやってきた。
皆:「おつかれさまで~す♡」
そのあま~い労いの言葉にしばらく呆けてしまった・・・(^д^;)
人海戦術でアッと言う間に手術室の片付けと掃除を終え業務が終了。
手術室からICUに戻り残務をこなしていると、ICUの異様な雰囲気を感じる。
もしかして満床か!?(=w=;
昼にICUに来た時はまだ4床だったはずだ・・・。
だがたった半日で満床になっているICUにため息が出た。
ICUの状況を見て見ぬフリをして必死に手術の残務をこなす。
そして・・・、
病院を出た。。。(o_ _)o))
時計を見ると時間は22時。
最終バスの時間が迫っている。
まったく人気の消えた住宅街をダッシュでバス停へ向かう。
委員会で受けた弛緩し切った疲労に緊張感溢れる手術室のストレスが、脆弱な消化管に鈍い違和感を感じさせている。
そんな身体を引き摺りながらバス停へダッシュする。
もう、明日の事なんて考えられない・・・
一秒でも早く家に帰ろうと必死になって先を急ぐ。
だが、その努力はまったく持って報われない・・・。
結局、家に帰り着いたのは23時過ぎだった。
1日のドタバタ劇を振り返りながらシャワーを浴び、そして明日の事を考えないようにしてベッドに横になる。
明日からのハードな勤務など気にしないように・・・、気にしないように・・・。
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